TOPICS

法律相談のお話⑪【意思表示の合致による契約の成立】


1 意思表示の合致による契約の成立

Q 教育セット等の販売会社が,商品を販売する際に,商品の種類・個数・代金等が書かれていない契約書に買主が署名押印をし,その後会社側で商品の種類・個数・代金等の事項を記入して売買契約書を作成して売買代金を請求したところ,買主は同商品を購入したつもりはなく,同商品の売買契約は成立していないなどと述べて支払いに応じないが,同社は支払いを受けることができるでしょうか。

A できません。契約の成立要件として申込みの意思表示と承諾の意思表示の合致が必要であるところ,本件では商品の種類・個数・代金等を特定した売買契約の申込みの意思表示が存在せず,買主と同社との間で目的物と代金を特定した売買契約の申込みの意思表示を行ったと認められる特段の事情が存在しない限り,契約の成立要件を欠き,売買契約は成立しないからです。

2014年5月12日 9:17 - カテゴリー: 法律のお話し
弁護士法人 カント
〒060-0061
札幌市中央区南1条西4丁目5番地1
大手町ビル8階
TEL:011-207-2830
FAX:011-207-2833
弁護士法人カント